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食後にお腹が痛くなる原因|胃腸の動きと受診の目安

公開日:2026年05月20日
更新日:2026年05月20日

「食事をするとお腹が痛くなる」
「食後に胃が重くなる」
「食べたあと、急にトイレに行きたくなる」

このような症状でお困りの方は少なくありません。

横浜市緑区・中山駅近くの横濱おなか診療所にも、食後の腹痛、胃もたれ、下痢、便秘、張り感などをきっかけに受診される方がいらっしゃいます。

食後のお腹の痛みは、単なる食べ過ぎや一時的な胃腸の疲れで起こることもあります。
一方で、胃炎、胃潰瘍、胆石、膵臓の病気、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患など、確認が必要な病気が隠れていることもあります。

今回は、消化器内科の視点から、食後にお腹が痛くなる原因、胃腸の動き、受診の目安について、できるだけわかりやすくお話しします。


食後にお腹が痛くなるのはなぜ?

食事をすると、胃や腸は「食べ物を受け入れ、消化し、先へ送る」ために動き始めます。

胃は食べ物をためて、胃酸や消化酵素と混ぜながら少しずつ十二指腸へ送ります。
その後、小腸で栄養を吸収し、大腸では水分を吸収しながら便を作っていきます。

この一連の流れの中で、胃腸の動きが強すぎたり、逆に弱すぎたり、粘膜に炎症があったりすると、食後の痛みや不快感として感じられることがあります。

特に食後は、胃が膨らみ、腸の動きも活発になります。
これ自体は自然な反応ですが、胃腸が敏感になっている方では、通常の動きでも痛みや張りとして感じることがあります。


食後すぐに痛くなる場合に考えること

食後すぐ、あるいは食後30分以内に痛みが出る場合は、胃や十二指腸の症状が関係していることがあります。

たとえば、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、機能性ディスペプシア、逆流性食道炎などです。

みぞおちの痛み、胃もたれ、早く満腹になる感じ、吐き気、胸やけを伴う場合は、胃の粘膜の状態や胃の動きが関係している可能性があります。

機能性ディスペプシアでは、胃カメラで明らかな潰瘍やがんが見つからないにもかかわらず、胃もたれやみぞおちの痛みが続くことがあります。
ストレス、睡眠不足、食事内容、胃の動きの乱れなどが関係することもあり、症状の経過を丁寧に確認することが大切です。

一方で、胃痛や胃もたれが長引く場合には、自己判断で胃薬を続けるだけでなく、必要に応じて胃カメラなどの内視鏡検査で確認することもあります。


食後しばらくして下腹部が痛くなる場合

食後に下腹部が痛くなる、便意が強くなる、下痢をしやすいという場合には、腸の動きが関係していることがあります。

食事をすると、胃に食べ物が入った刺激が大腸に伝わり、腸が動き出します。
これを胃結腸反射といいます。

胃結腸反射は本来、自然な体の反応です。
しかし、反応が強く出る方では、食後すぐに便意を感じたり、お腹がキューッと痛くなったり、下痢をしやすくなったりします。

このような症状は、過敏性腸症候群でもよくみられます。
過敏性腸症候群では、腹痛に加えて、下痢、便秘、下痢と便秘の繰り返し、お腹の張りなどがみられます。

「検査では大きな異常がないと言われたけれど、食後のお腹の痛みが続く」という方もいらっしゃいます。
この場合、腸の炎症や腫瘍がないかを確認したうえで、腸の過敏さや生活習慣、食事との関係を整理していくことが大切です。


脂っこい食事のあとに痛む場合

揚げ物、焼肉、ラーメン、こってりした食事のあとに、右上腹部やみぞおちが痛くなる場合は、胆のうや膵臓の病気も考えます。

代表的なものに胆石症、胆のう炎、膵炎などがあります。

胆のうは、脂肪の消化を助ける胆汁をためておく臓器です。
脂っこい食事をとると胆のうが収縮しますが、胆石があると、その刺激で痛みが出ることがあります。

また、膵炎では上腹部の強い痛みや背中に響く痛み、吐き気などを伴うことがあります。
強い痛みが続く場合や、冷や汗、発熱、嘔吐を伴う場合は、早めの受診が必要です。


食後の腹痛で注意したい症状

食後の腹痛の多くは、緊急性が高くないこともあります。
しかし、次のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。

強い腹痛が続く
発熱を伴う
嘔吐を繰り返す
黒い便や血便がある
体重が減っている
食欲が落ちている
貧血を指摘された
夜間に痛みで目が覚める
40歳以上で新しく症状が出てきた
家族に胃がん・大腸がんの方がいる

特に、黒色便や血便は、胃や腸からの出血を示していることがあります。
また、体重減少や貧血を伴う場合は、胃がんや大腸がんなどの病気が隠れていないかを確認する必要があります。


どのような検査を行うのか

食後の腹痛で受診された場合、まずは症状の出方を丁寧に確認します。

痛む場所、食後どのくらいで痛むか、痛みの持続時間、便通との関係、下痢や便秘の有無、発熱、体重変化、内服薬、既往歴などを伺います。

そのうえで、必要に応じて以下のような検査を検討します。

血液検査では、炎症、貧血、肝臓・胆道・膵臓の異常などを確認します。

腹部エコー検査では、胆石、胆のう炎、肝臓、膵臓、腎臓などの状態を確認します。

胃カメラでは、食道、胃、十二指腸を直接観察し、胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎、腫瘍性病変などを確認します。

大腸カメラでは、大腸の炎症、ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患などを確認します。
下痢や便秘が続く方、血便がある方、腹痛が長引く方では検討されます。

横濱おなか診療所では、胃腸内科を主たる診療科の一つとして、食欲低下、腹痛、下痢、便秘などの漠然とした症状にも、問診と診察をもとに方針を立てていくことを大切にしています。


横濱おなか診療所で大切にしていること

当院は、横浜市緑区の中山駅近くで、胃腸内科・内科・肛門外科・外科の診療を行っています。

食後の腹痛といっても、原因は一つではありません。
胃の病気、腸の動き、胆のうや膵臓の病気、便秘、ストレス、食事内容など、さまざまな要素が関係します。

そのため私は、いきなり検査ありきで進めるのではなく、まずは症状の経過を丁寧に伺い、必要な検査を一緒に考えることを大切にしています。

もちろん、内視鏡検査が必要と考えられる場合には、できるだけ負担の少ない形で検査を受けていただけるよう配慮しています。
当院では、細い胃カメラや、必要に応じた鎮静剤、大腸カメラでの炭酸ガス送気など、苦痛を少なくする工夫を行っています。

また、大腸カメラでは、下痢や便秘、腹痛の原因検索に加え、ポリープが見つかった場合には条件によりその場で切除を行うこともあります。

「このくらいで受診してよいのかな」と迷われる方もいらっしゃいますが、食後の腹痛が生活に影響している時点で、十分に相談してよい症状です。


まとめ|食後の腹痛は、胃腸からのサインです

食後にお腹が痛くなる原因には、食べ過ぎや胃腸の一時的な疲れだけでなく、
胃炎、潰瘍、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群、胆石、膵炎、大腸の病気など、さまざまなものがあります。

大切なのは、痛みの場所、食後どのくらいで痛むか、便通との関係、長引いているかどうかを整理することです。

一時的な症状で自然に改善することもありますが、症状が続く場合や、血便、黒色便、体重減少、発熱、強い痛みを伴う場合は、早めの受診をおすすめします。

横浜・中山駅周辺で、食後の腹痛、胃もたれ、下痢、便秘、過敏性腸症候群、胃カメラ・大腸カメラなどについて相談したい方は、消化器内科・肛門外科の診療を行う横濱おなか診療所にご相談ください。

お腹の症状は、言葉にしづらいことも多いものです。
だからこそ、当院では患者さんのお話を丁寧に伺いながら、無理のない形で原因を一緒に考えていきたいと思っています。


Q&A|食後の腹痛についてよくある質問

Q1. 食後すぐにお腹が痛くなるのは異常ですか?

食後に胃腸が動き出すこと自体は自然な反応です。
ただし、毎回のように痛む、痛みが強い、胃もたれや吐き気を伴う、生活に支障がある場合は、胃炎や機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などが関係していることがあります。

Q2. 食後にすぐトイレに行きたくなるのは病気ですか?

食事をきっかけに大腸が動く胃結腸反射によって、便意が出ることがあります。
これは自然な反応ですが、腹痛や下痢を伴って頻回に起こる場合は、過敏性腸症候群などを考えることがあります。

Q3. 胃カメラはどのような時に検討しますか?

みぞおちの痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気、食欲低下が続く場合、胃炎、潰瘍、逆流性食道炎、ピロリ菌関連胃炎などを確認するために胃カメラを検討します。
黒色便や体重減少、貧血がある場合は特に早めの確認が大切です。

Q4. 大腸カメラが必要になるのはどのような場合ですか?

下痢や便秘が長引く、血便がある、腹痛が続く、便潜血検査で陽性になった、40歳以上で新しく便通異常が出てきた、といった場合には大腸カメラを検討します。

Q5. 食事で気をつけることはありますか?

まずは、症状が出やすい食品を記録してみることが役立ちます。
脂っこいもの、香辛料、アルコール、カフェイン、早食い、大量の食事で症状が出る方もいます。
ただし、極端な食事制限を続ける前に、症状が長引く場合は一度ご相談ください。

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