公開日:2026年04月19日
更新日:2026年04月19日

目次
私は日々、腹痛や便秘、下痢、痔などの
おしりやおなかの症状を中心に診療していますが、
外来ではそれと同じくらい、
「健診で血圧が高いと言われた」
「(血圧高めだけど)薬を飲くほどではないと思って様子を見ていた」
というご相談も少なくありません。
横濱おなか診療所では、
消化器内科としておなかの症状を診るだけでなく、
高血圧・脂質異常症・糖尿病などの
生活習慣病の診療も行っています。
「おなかのことを相談したついでに、血圧のことも聞いてみたい」
そのような方も、どうぞお気軽にご相談ください。
高血圧は「症状がない」ことが少なくありません
高血圧は、かなり進行するまで自覚症状が出にくい病気です。
そのため日本高血圧学会でも“沈黙の殺人者”と表現されており、
症状がないまま血管や心臓、腎臓、脳に負担を
かけ続けてしまうことが問題になります。
実際、高血圧かどうかを知るには、
健診や家庭で血圧を測ることが重要で、
症状だけでは判断できません。
一方で、血圧が高い状態が続くと、
頭痛、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、疲れやすさなどを感じる方もいます。
ただし、こうした症状は高血圧だけで起きるわけではなく、
逆に高血圧でもまったく症状がないこともあります。
私は外来で、「症状がないから大丈夫」と
自己判断しないことが何より大切だとお伝えしています。
高血圧とは?どこからが要注意?
高血圧は、
診察室で測った血圧が140/90mmHg以上、
あるいは
家庭血圧の平均が135/85mmHg以上の場合に診断の目安となります。
家庭血圧のほうが実際の普段の状態を反映しやすいため、診療でもとても重要です。
健診で少し高めと言われた方や、
忙しくて受診を後回しにしている方ほど、
まずは家庭血圧を記録してみることをおすすめします。
血圧治療の目標値について
ここで大切なのが、
「高血圧と診断される基準」と「治療で目指す目標値」は少し違うという点です。
2025年改訂の高血圧管理・治療ガイドラインでは、
治療で目指す血圧は原則として
診察室血圧130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満へと整理されています。
年齢や合併症にかかわらず、まずはこの水準を基本目標として考える流れが示されています。
ただし、これは全員が一律に数字だけを追えばよい、という意味ではありません。
高齢の方、フレイルのある方、立ちくらみが出やすい方などでは、
安全性を見ながら個別に調整することも大切です。
私は外来でも、血圧の数字だけでなく、
普段の生活、体調、体重、合併症、飲んでいる薬などを含めて、
無理のない目標を一緒に考えるようにしています。
高血圧の主な原因
日本人の高血圧では、食塩のとりすぎが大きな要因です。
そのほかにも、肥満、飲酒、運動不足、喫煙、ストレス、加齢、遺伝的な体質などが複雑に関わります。
若い世代や働き盛りの方では、生活リズムの乱れ、外食中心の食生活が背景にあることも珍しくありません。
また、すべてが生活習慣だけで説明できるわけではなく、
腎臓や内分泌の病気、睡眠時無呼吸症候群などが関係する二次性高血圧もあります。
血圧が急に高くなった、若いのにかなり高い、薬が効きにくい、といった場合は、
背景に別の病気が隠れていないかを考える必要があります。
放置すると何が怖いのか
高血圧の本当の怖さは、数字そのものよりも、
長い時間をかけて血管を傷める点にあります。
放置すると、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎機能障害などにつながることがあり、
発症すると生活の質を大きく下げてしまいます。
横濱おなか診療所の内科ページでも、
生活習慣病では動脈硬化が大きな問題になること、
進行するまで自覚症状に現れにくいことをお伝えしています。
今日から始める高血圧対策
私がまず大切だと考えているのは、完璧を目指すことではなく、続けられる改善を積み重ねることです。
1.減塩を意識する
高血圧対策の基本は減塩です。
日本高血圧学会の資料では、食塩摂取量は1日6g未満が目標とされています。
ラーメンの汁を飲み干さない、
漬物や加工食品を控えめにする、
麺類や丼物が続かないようにするだけでも違います。
2.体重を整える
体重が増えると血圧も上がりやすくなります。
BMI25未満の維持がひとつの目安です。
無理なダイエットではなく、夕食の量や間食、飲酒量を見直すことから始めるのが現実的です。
3.歩く時間を増やす
習慣的な運動は血圧改善に有用です。
できれば毎日30分以上、
あるいは合計で1日40分以上の身体活動が勧められています。
最初から激しい運動をする必要はありません。
一駅分歩く、買い物や通勤で歩数を増やす、階段を使うなどでも十分に意味があります。
4.節酒・禁煙
飲酒量が多い方、喫煙習慣のある方は、血圧だけでなく動脈硬化全体のリスクが上がります。
おなかの調子や肝機能、脂質異常症などにも関わるため、
内科診療ではまとめて見直していくことが大切です。
5.家庭血圧を記録する
朝と夜に血圧を測って記録する習慣は、とても有用です。
診察室では緊張して高くなる方もいれば、自宅で高い方もいます。
私は、薬が必要かどうか、生活改善でどこまでいけそうかを判断するうえでも、家庭血圧の記録を重視しています。
受診の目安
健診で血圧が高いと言われた方、
家庭で135/85mmHg以上が続く方、
頭痛や動悸、息切れなどがあり血圧も高めの方は、
一度ご相談いただくのがよいと思います。
特に、180/120mmHg以上の非常に高い血圧に加えて、
激しい頭痛、胸痛、息苦しさ、吐き気、視覚異常、意識障害、手足の動かしにくさなどがある場合は、
緊急対応が必要なことがあります。
早めの受診をご検討ください。
横濱おなか診療所でできること
当院では、おしりやおなかの診療だけでなく、
内科領域として生活習慣病の診療にも対応しています。
高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症などを中心に、
日頃の健康維持管理をサポートしています。
問診と丁寧な診察を行います。
腹部症状で受診された方が、実は血圧や体重、脂質の管理も必要だったということは少なくありません。
私は、消化器内科の視点に加えて、
日常の食事、便通、睡眠、体重変化なども含めて全体を見ながらご相談を伺っています。
横浜市や中山駅周辺で、消化器内科とあわせて生活習慣病も相談できる医療機関をお探しの方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
高血圧は、自覚症状が乏しいまま進みやすい生活習慣病です。
だからこそ、「まだ困っていないから大丈夫」ではなく、「今のうちに気づいて整える」ことが大切です。
診断の目安は診察室140/90mmHg以上、家庭135/85mmHg以上ですが、
治療では診察室130/80mmHg未満、家庭125/75mmHg未満をひとつの目標として考えていきます。
減塩、体重管理、運動、節酒、禁煙、そして家庭血圧の確認。
どれも特別なことではありませんが、続けることで将来の脳卒中や心臓病の予防につながります。
私は、胃腸の不調をきっかけに受診された方にも、必要に応じて血圧や生活習慣の話を丁寧にお伝えしています。
気になる数値がある方は、ひとりで抱え込まずご相談ください。
FAQ
Q1. 高血圧は症状がなければ放っておいてもよいですか?
いいえ。症状がなくても血管への負担は進むため、健診や家庭血圧で高値が続く場合は確認が必要です。
Q2. どのくらいの血圧で受診を考えるべきですか?
家庭血圧で135/85mmHg以上が続く場合や、健診で140/90mmHg以上を指摘された場合は受診の目安になります。
Q3. 薬を飲み始めたら一生やめられませんか?
一概には言えません。体重、塩分、運動、飲酒などの見直しで改善する方もいます。ただし自己判断で中断せず、医師と相談しながら調整することが大切です。
Q4. 消化器内科でも高血圧を相談できますか?
はい。当院ではおしりやおなかの診療に併せて生活習慣病の診療も行わせてもらっています。問診と丁寧な診察を行いますので、お気軽にご相談ください









