健康診断や人間ドックで 「血圧…
公開日:2026年06月28日
更新日:2026年06月28日

「最近、体重が増えてきた」
「健康診断で血糖値や脂質、肝機能を指摘された」
「お腹まわりが気になるけれど、何から始めればよいかわからない」
診察をしていると、このようなご相談を受けることがあります。
肥満というと、見た目や体型の問題として考えられがちですが、医学的には糖尿病、高血圧、脂質異常症、脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群など、さまざまな病気と関係する状態です。
一方で、体重が増えたからといって、すぐに大きな病気になるわけではありません。
大切なのは、必要以上に不安になることではなく、今の体の状態を知り、できるところから生活を見直していくことです。
今回は、横浜市緑区・中山駅徒歩3分 消化器内科の立場から、肥満が招く病気のリスクと、健康的に痩せるために見直したいポイントについて、できるだけわかりやすくお話しします。
肥満が起こる主な原因
肥満は、単純に「食べすぎ」「運動不足」だけで説明できるものではありません。
もちろん、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る状態が続くと、体脂肪は増えやすくなります。
ただ実際には、仕事の忙しさ、睡眠不足、ストレス、飲酒、夜遅い食事、加齢による筋肉量の低下など、いくつもの要因が重なっています。
特に多いのは、次のような生活パターンです。
- 朝食を抜き、夜にまとめて食べる
- 夕食後に間食やお酒が増える
- 外食やコンビニ食が多く、野菜やたんぱく質が不足する
- 座り仕事が多く、歩く時間が少ない
- 睡眠時間が短く、疲労やストレスで食欲が乱れる
また、便秘やお腹の張りがある方では、「体重が増えた」という感覚と胃腸の不調が重なっていることもあります。
消化器内科では、肥満そのものだけでなく、腹痛、下痢、便秘、胃もたれ、過敏性腸症候群のような胃腸症状が生活習慣とどう関係しているかも一緒に考えていきます。
肥満で考えられる病気や背景
肥満が続くと、体の中では内臓脂肪の蓄積や慢性的な炎症、インスリンの効きにくさなどが起こりやすくなります。
代表的な病気や背景には、以下のようなものがあります。
糖尿病・血糖値の異常
体重増加、とくに内臓脂肪の増加は、インスリンの働きを妨げることがあります。
その結果、血糖値が上がりやすくなり、糖尿病や糖尿病予備群につながることがあります。
「健康診断でHbA1cが高いと言われた」
「空腹時血糖が少し高い」
という方は、体重だけでなく食事内容や運動習慣の見直しが大切です。
脂質異常症・高血圧
肥満は、中性脂肪やLDLコレステロールの上昇、HDLコレステロールの低下と関係することがあります。
また、血圧が高くなりやすく、動脈硬化のリスクにもつながります。
自覚症状が少ないため、「症状がないから大丈夫」と思いやすいのですが、血管への負担は少しずつ蓄積します。
脂肪肝・肝機能異常
消化器内科でよく相談されるのが、健康診断でAST、ALT、γ-GTPなどの肝機能異常を指摘されたケースです。
お酒を飲まない方でも、体重増加や内臓脂肪の蓄積により、脂肪肝が見つかることがあります。
脂肪肝は放置してよい場合ばかりではなく、経過によっては肝臓の炎症や線維化が進むこともあります。
腹部超音波検査などで肝臓の状態を確認しながら、無理のない減量を考えることが大切です。
睡眠時無呼吸症候群
体重増加により首まわりや気道周囲に脂肪がつくと、睡眠中に呼吸が止まりやすくなることがあります。
いびきが強い、日中に眠い、朝起きても疲れが取れないという方は、睡眠時無呼吸症候群が隠れている場合があります。
睡眠の質が落ちると、さらに体重が増えやすくなることもあり、悪循環になりやすい点に注意が必要です。
胃食道逆流症・胃もたれ
肥満により腹圧が高くなると、胃酸が食道へ逆流しやすくなることがあります。
胸やけ、胃もたれ、げっぷ、喉の違和感、慢性的な咳などが続く場合は、胃食道逆流症が関係していることもあります。
症状が続く場合には、必要に応じて胃カメラで食道や胃の状態を確認することがあります。
便秘・痔・肛門症状
肥満そのものだけでなく、運動不足や食物繊維不足、水分不足が重なると、便秘が悪化しやすくなります。
便秘が続くと、排便時のいきみが増え、痔や出血、肛門の痛みにつながることもあります。
横濱おなか診療所では、消化器内科と肛門外科の視点から、便秘や血便、おしりの違和感も相談しやすい診療を心がけています。
自宅でできる対処法・生活上の注意点
健康的に痩せるために、極端な食事制限から始める必要はありません。
むしろ、急激な減量は筋肉量の低下やリバウンドにつながることがあります。
まずは、続けられる小さな習慣を積み重ねることが大切です。
1. 体重だけでなく腹囲も確認する
体重計に乗ることは大切ですが、内臓脂肪の目安として腹囲も参考になります。
毎日でなくてもよいので、週に数回、同じ時間帯に体重を測り、月単位で変化を見るとよいでしょう。
短期間の増減に一喜一憂しすぎないことも大切です。
2. 夕食の量と時間を見直す
忙しい方ほど、夕食が遅くなり、量も多くなりがちです。
まずは、夜の炭水化物や脂っこい食事、アルコール、間食を少し見直してみましょう。
「ゼロにする」よりも、今より少し減らす、頻度を下げるくらいの方が長続きしやすいです。
3. たんぱく質と野菜を意識する
減量中でも、たんぱく質は大切です。
魚、肉、卵、大豆製品、乳製品などを上手に取り入れ、野菜や海藻、きのこ類も意識しましょう。
便秘がある方は、食物繊維だけでなく、水分と適度な油分も必要です。
4. 歩く時間を増やす
激しい運動を急に始める必要はありません。
まずは、通勤や買い物の中で歩く時間を増やす、エレベーターを階段に変える、食後に10分歩くなど、日常生活の中で動く量を増やしてみてください。
5. 睡眠とストレスも見直す
睡眠不足や強いストレスは、食欲や代謝に影響します。
「夜になると甘いものがやめられない」
「疲れると食べすぎてしまう」
という方は、意思の弱さではなく、体と心の疲れが背景にあることもあります。
無理な我慢よりも、生活全体を整える視点が大切です。
受診を検討した方がよい症状の目安
肥満や体重増加が気になる方で、次のような場合は、一度医療機関で相談することをおすすめします。
- 健康診断で血糖値、脂質、血圧、肝機能を指摘された
- 急に体重が増えた、または減った
- 腹痛、下痢、便秘、胃もたれが続いている
- 胸やけ、げっぷ、喉の違和感が続く
- 血便や便潜血陽性を指摘された
- いびき、日中の眠気、息切れがある
- 自己流のダイエットを繰り返してリバウンドしている
- どの方法で痩せればよいか迷っている
特に、血便、強い腹痛、急な体重減少、貧血、便通の急な変化がある場合は、体重管理だけでなく消化器の病気が隠れていないかを確認する必要があります。
横濱おなか診療所でできる診察・検査・対応
横濱おなか診療所では、横浜市緑区・中山駅周辺の皆さまが、胃腸やおしりの症状を相談しやすい地域の消化器内科として診療を行っています。
肥満や体重増加に関連して、次のようなご相談に対応しています。
- 健康診断で指摘された血糖値、脂質、肝機能異常の相談
- 脂肪肝やメタボリックシンドロームに関する相談
- 腹痛、下痢、便秘、過敏性腸症候群の相談
- 胃もたれ、胸やけ、逆流症状の相談
- 血便、便潜血陽性、肛門症状の相談
- 必要に応じた胃カメラ、大腸カメラなどの内視鏡検査
診察では、いきなり検査をすすめるのではなく、症状の経過、生活背景、健康診断の結果、患者さんの不安を伺いながら、必要な検査や治療を一緒に考えていきます。
胃の症状が続く場合には胃カメラを、便潜血陽性や血便、便通異常がある場合には大腸カメラを検討することがあります。
まとめ
肥満は、見た目だけの問題ではなく、糖尿病、脂質異常症、高血圧、脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群、胃食道逆流症、便秘や肛門症状など、さまざまな病気と関係します。
ただし、必要以上に不安になる必要はありません。
大切なのは、今の体の状態を知り、血液検査や健康診断の結果、胃腸症状、生活習慣を総合的に見直すことです。
「少し体重が増えただけ」と思っていても、健康診断で異常を指摘されたり、腹痛、下痢、便秘、胃もたれ、血便などの症状が続いたりする場合は、無理に自己判断せず相談してください。
Q&A
Q1. 少し太っただけでも受診した方がよいですか?
体重が少し増えただけで、必ず受診が必要というわけではありません。
ただし、健康診断で血糖値、脂質、血圧、肝機能異常を指摘された場合や、腹痛、下痢、便秘、胃もたれなどが続く場合は、一度相談しておくと安心です。
Q2. 肥満と脂肪肝は関係ありますか?
関係することがあります。
お酒をあまり飲まない方でも、体重増加や内臓脂肪の蓄積によって脂肪肝が見つかることがあります。
肝機能異常を指摘された場合は、血液検査や腹部超音波検査などで状態を確認することがあります。
Q3. 胃もたれや胸やけも体重増加と関係しますか?
関係することがあります。
体重増加により腹圧が高くなると、胃酸が逆流しやすくなり、胸やけ、げっぷ、喉の違和感、胃もたれにつながる場合があります。
症状が続く場合は、胃カメラなどで確認することもあります。
Q4. 便秘や痔も肥満と関係しますか?
運動不足、食生活の乱れ、水分不足などが重なると、便秘が悪化しやすくなります。
便秘が続くと、排便時にいきむことが増え、痔や肛門の痛み、出血につながることがあります。
血便がある場合は、痔だけと決めつけず、大腸の病気がないか確認することも大切です。
Q5. 健康的に痩せるには、まず何から始めればよいですか?
まずは、体重・腹囲・食事内容を記録することから始めるのがおすすめです。
そのうえで、夜遅い食事、間食、アルコール、運動不足、睡眠不足など、変えやすいところを一つ選んで見直してみましょう。
極端な食事制限よりも、続けられる改善を積み重ねることが大切です。
受診相談のご案内
症状が続くときや、受診した方がよいか迷うときは、無理に自己判断せず、一度ご相談ください。
横濱おなか診療所では、横浜市緑区・中山駅周辺の皆さまが、胃腸やおしりの症状を安心して相談できるよう、丁寧な診療を心がけています。
詳しくは横濱おなか診療所のホームページをご覧ください。
https://yokohama-onaka.com









