横濱おなか診療所

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現代社会で不足しがちなビタミン・ミネラルについて

公開日:2026年05月24日
更新日:2026年05月20日

なんとなく不調と「栄養不足」を見直すという考え方

こんにちは。横濱おなか診療所です。
当院は、横浜・中山駅近くで、消化器内科、肛門外科、内科、内視鏡検査を中心に診療を行っています。

日々の診療の中で、患者さんから次のようなご相談をいただくことがあります。

「検査では大きな異常はないと言われたけれど、疲れやすい」
「胃腸の調子がすっきりしない」
「便秘や下痢を繰り返す」
「食事には気をつけたいけれど、忙しくてなかなか整えられない」
「サプリメントや点滴療法について相談したい」

このような症状の背景には、胃腸の病気、生活習慣、睡眠不足、ストレス、加齢変化など、さまざまな要因が関係します。
その中で、私たちが大切にしている視点の一つが、ビタミン・ミネラルなどの栄養素の不足、過剰、そして有害金属の影響を見直すことです。

もちろん、腹痛、下痢、便秘、血便、胃もたれ、胃痛などが続く場合には、まず消化器内科として病気が隠れていないかを確認することが大切です。
必要に応じて、胃カメラや大腸カメラなどの内視鏡検査も検討します。

そのうえで、明らかな病気だけでは説明しきれない不調が続く場合には、栄養状態や代謝の土台を整えることが、体調管理の前向きな一歩になると考えています。

ビタミン・ミネラルは体の代謝を支える「小さな歯車」

ビタミンやミネラルは、糖質・脂質・たんぱく質のようにエネルギー源そのものになる栄養素ではありません。
しかし、体の中でエネルギーを作る、神経や筋肉を動かす、血液を作る、皮膚や粘膜を保つ、免疫や抗酸化の働きを支えるなど、多くの代謝に関わっています

私は、ビタミン・ミネラルの不足を補うことは、単なる「健康食品の話」ではなく、体の中で起きている生化学を臨床に活かす視点だと考えています。

たとえば、ビタミンB群は糖質や脂質、たんぱく質をエネルギーに変える過程を支えます。
鉄は酸素を運ぶ赤血球と関係し、亜鉛は味覚や皮膚、免疫、たんぱく質合成などに関わります。
マグネシウムは筋肉や神経、エネルギー代謝に関係し、ビタミンDは骨だけでなく全身の健康維持にも関わる栄養素として注目されています。

こうした栄養素が不足すると、典型的な欠乏症として現れることもありますが、実際の診療ではもっと曖昧な形で現れることも少なくありません。

疲れやすい、だるい、気分が晴れない、肌荒れ、口内炎、こむら返り、便通の乱れ、胃腸の調子が悪い。
このような「なんとなく不調」の一部に、栄養不足が関係していることがあります

現代社会では「カロリーは足りているのに栄養が足りない」ことがある

現代の食生活では、食べ物に困ることは少なくなりました。一方で、食事の内容は偏りやすくなっています。

朝食を抜く。
昼食はパンや麺類だけで済ませる。
夕食はコンビニ弁当や外食が多い。
野菜は野菜ジュースで済ませる。
甘い飲み物やお菓子をよく摂る。
忙しくて食事時間が不規則になる。

このような生活では、カロリーは摂れていても、ビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維が不足しやすくなります
いわば、体を動かす燃料は入っていても、代謝を進めるための小さな部品が足りない状態です。

特に、消化器内科の視点では、胃腸の状態も栄養吸収に大きく関係します
慢性的な下痢、胃炎、胃酸分泌の低下、ピロリ菌感染、胃腸の手術歴、胆のう・膵臓の病気、薬の影響などにより、食べているつもりでも栄養がうまく吸収されていないことがあります。

そのため、栄養不足を考えるときには、「何を食べているか」だけでなく、「胃腸がきちんと受け止め、吸収できているか」も重要です。

栄養不足だけでなく「過剰」や「有害金属」にも目を向ける

栄養を考えるときには、「不足しているものを補う」ことに目が向きがちです。
もちろん、ビタミンやミネラルの不足を補うことは大切です。

一方で、もう一つ大切なのが、過剰になっているものがないか、また有害金属など体に負担となる要素が蓄積していないかという視点です。

ミネラルは体に必要な栄養素ですが、多ければ多いほどよいわけではありません
鉄、亜鉛、銅、カルシウム、マグネシウムなどは、必要量と過剰量のバランスを考える必要があります。
また、サプリメントを複数飲んでいる方では、知らないうちに同じ栄養素を重ねて摂っていることもあります。

さらに、日常生活の中では、食事、環境、生活習慣などを通じて、体にとって不要な金属に触れる可能性もあります。
こうした有害金属の影響は、すべての不調を説明するものではありませんが、慢性的な疲労感や体調不良を考える際に、補助的に評価する意味があります。

当院では、自由診療の一つとして、ミネラルや有害金属の状態を確認する検査を行い、必要に応じて栄養補正や点滴療法などを組み合わせて、体の土台を整えるサポートを行っています。

栄養補正は、体調を整えるための前向きな選択肢

栄養不足の補正というと、「サプリメントをすすめられるのでは」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
私たちは、すべての方にサプリメントや点滴療法が必要だと考えているわけではありません

まず大切なのは、食事の見直しです。

主食だけで済ませず、たんぱく質をしっかり摂る
野菜、海藻、きのこ、豆類、魚、肉、卵などを組み合わせる。
甘い飲み物や菓子パン、加工食品に偏りすぎない。
こうした基本は、いつの時代も大切です。

ただし、現実には食事だけで十分に整えることが難しい方もいます。
仕事が不規則な方、高齢で食事量が減っている方、胃腸の不調が続く方、制限食を行っている方、薬の影響が考えられる方、忙しくて自炊が難しい方などでは、必要に応じて栄養補助を検討することがあります。

このとき大切なのは、やみくもに何かを足すことではありません
患者さんの症状、食事内容、検査結果、内服薬、胃腸の状態を確認しながら、足りない可能性のある栄養素、過剰になっている可能性のある栄養素、体に負担となる要素を整理していくことです。

栄養補正は、病気の治療そのものに置き換わるものではありません。
けれども、体が本来の働きを取り戻しやすくするための土台づくりとして、前向きに考えてよい選択肢だと思います。

サプリメントと点滴療法、それぞれの役割

栄養補正には、食事、サプリメント、内服薬、点滴療法など、いくつかの方法があります。

サプリメントは、日常生活の中で不足しがちな栄養素を補いやすい方法です。
特に、マルチビタミン・ミネラルのように、基本的な栄養素をまとめて補う考え方は、食生活が不規則な方にとって取り入れやすい場合があります。

一方で、胃腸の調子が悪く内服が負担になる方、疲労感が強い方、短期間で栄養補給を集中的に行いたい方、消化管からの吸収に不安がある方では、点滴療法を検討することがあります。

当院では、自由診療として、ビタミンやミネラルの補正、抗酸化を意識した点滴療法、疲労感に対する栄養サポートなどを行っています。
たとえば、ビタミンC、ビタミンB群、グルタチオンなどを組み合わせた点滴療法は、体調管理や美容、抗疲労を目的として希望される方もいらっしゃいます。

ただし、点滴療法は「誰にでも必要なもの」ではありません。
腎機能、肝機能、持病、内服薬、アレルギー、現在の症状などを確認したうえで、安全性に配慮しながら行うことが大切です。

当院では、保険診療を基本にしながら、必要に応じて自由診療として栄養評価や点滴療法を提案しています。
患者さんの不安をあおるのではなく、体の状態を一緒に確認し、無理のない方法を選ぶことを大切にしています。

まずはマルチビタミン・ミネラルという考え方

栄養補助を考えるとき、いきなり特殊な成分に目を向けるよりも、まずは基本となるビタミン・ミネラルを整えることが大切です。

たとえば、疲れやすいからといって特定の成分だけを摂る、肌のために美容系サプリメントだけを追加する、関節が気になるから特定成分だけを飲む、という方法が悪いわけではありません。しかし、その前に、体全体の代謝を支える基本的な栄養素が不足していないかを考える必要があります。

ビタミン・ミネラルは単独で働くというより、互いに関係しながら体の中で働いています。
そのため、食生活が偏っている方では、複数の栄養素が少しずつ不足していることもあります。

このような場合、マルチビタミン・ミネラルのように、基本的な栄養素をまとめて補う考え方は、比較的取り入れやすい方法です。
特に、食事が不規則な方、外食やコンビニ食が多い方、野菜やたんぱく質が不足しがちな方では、最初の一歩として検討しやすい選択肢になります。

ただし、製品によって品質や配合量、添加物、吸収性は異なります。価格が高ければ必ずよい、安ければ必ず悪い、という単純なものでもありません。
長く続けるものだからこそ、信頼できる製品を選ぶことが大切です。

サプリメントや点滴は「効く・治る」ではなく、体を支えるもの

サプリメントや点滴療法については、誤解も多い分野です。
大切なのは、これらは病気を治す薬の代わりではなく、不足しがちな栄養素を補い、体の働きを支えるための補助的な方法だという理解です。

「これを飲めば病気が治る」
「この点滴で必ず症状が改善する」
「薬の代わりになる」

このような考え方は適切ではありません。

一方で、ビタミンやミネラルなどの栄養素が体内で重要な働きをしていることは、医学的にもよく知られています。
したがって、不足している栄養素を適切に補うことは、日々の体調管理や生活習慣の見直しにおいて、十分に意味のある取り組みです。

特に医療機関で栄養補助を考えるメリットは、単にサプリメントや点滴を選ぶことではありません。
胃腸の病気が隠れていないか、貧血や炎症がないか、薬との飲み合わせは問題ないか、過剰摂取にならないか、有害金属など体に負担となる要素がないかを確認しながら進められることです。

これは、医師が栄養補正に関わる大きな意義だと考えています。

胃腸症状がある方は、栄養不足だけで片づけない

栄養不足の補正は大切ですが、胃痛、胃もたれ、腹痛、下痢、便秘、血便などの症状がある場合には、栄養だけで説明してしまわないことも大切です。

たとえば、胃もたれや胃痛が続く場合には、胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎、ピロリ菌感染、まれに胃がんなどが隠れていることがあります。
便秘や下痢を繰り返す場合には、過敏性腸症候群のような機能性疾患だけでなく、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患、甲状腺疾患、薬剤性の便通異常なども考える必要があります。

特に次のような症状がある場合には、早めの受診をおすすめします

血便や黒色便がある。
体重が意図せず減っている。
貧血を指摘された。
下痢や便秘が急に悪化した。
腹痛が繰り返し起こる。
食欲が落ちている。
胃痛や胃もたれが長引いている。
健診で便潜血陽性を指摘された。

このような場合には、栄養補助や点滴療法を始める前に、消化器内科で原因を確認することが大切です。必要に応じて、専門医による診察、血液検査、便検査、胃カメラ、大腸カメラなどを検討します。

当院で大切にしていること

横濱おなか診療所では、保険診療を基本に、消化器内科、肛門外科、内科、内視鏡検査を通じて、症状の原因を丁寧に確認することを大切にしています。

そのうえで、胃腸の不調、生活習慣病、疲労感、食生活の乱れ、加齢に伴う体調変化などがある方には、必要に応じて栄養状態や生活習慣の見直しも一緒に考えています。

当院では、自由診療として、ビタミン・ミネラルの不足や過剰、有害金属の存在を確認する検査、そして必要に応じた栄養補正、サプリメント提案、点滴療法を行っています。

栄養補正は、特別な人だけのものではありません。
日々の体調を整え、代謝を支え、これからの健康管理を考えるための土台づくりです。

もちろん、すべての不調が栄養不足で説明できるわけではありません。
だからこそ、医療機関として、病気の見落としを防ぎながら、必要な方に必要な栄養サポートを提案することを大切にしたいと考えています。

横浜・中山駅周辺で、胃腸の不調、腹痛、下痢、便秘、胃もたれ、血便、肛門の症状、栄養状態について気になることがある方は、どうぞ無理をせずご相談ください。

まとめ

現代社会では、カロリーは摂れていても、ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が不足しやすい生活になっています。
こうした栄養素は、体の代謝、神経、筋肉、血液、皮膚、粘膜、免疫などを支える大切な存在です。

一方で、栄養素は不足だけでなく、過剰にも注意が必要です。
また、有害金属など、体にとって負担となる要素が関係している場合もあります。

疲れやすい、だるい、胃腸の調子がすっきりしない、便通が乱れるといった不調の背景に、栄養不足や代謝の乱れが関係していることもあります。

ただし、胃痛、腹痛、下痢、便秘、血便、体重減少などが続く場合には、栄養だけで判断せず、消化器内科で原因を確認することが大切です。

横濱おなか診療所では、専門医として病気の有無を確認しながら、必要に応じて栄養不足の補正、過剰の確認、有害金属の評価、サプリメントや点滴療法を含めた栄養サポートを一緒に考えていきます。

栄養を整えることは、日々の体調を支える前向きな一歩です。

Q&A

Q1. ビタミン・ミネラル不足は本当に体調に関係しますか?

関係することがあります。ビタミンやミネラルは、体内の代謝や神経、筋肉、血液、皮膚、粘膜の働きを支えています。
不足すると、疲れやすさ、だるさ、肌荒れ、口内炎、便通の乱れなどに関係することがあります。

Q2. 栄養素は多く摂るほどよいですか?

いいえ。ビタミンやミネラルは不足だけでなく、過剰にも注意が必要です。
特にサプリメントを複数使用している場合、同じ栄養素を重ねて摂っていることがあります。
自己判断で増やしすぎず、必要に応じて医師に相談しましょう。

Q3. 有害金属の検査はどのような方に向いていますか?

慢性的な疲労感、原因がはっきりしない不調、食生活や環境要因が気になる方、ミネラルバランスを確認したい方などで、補助的な評価として検討することがあります。
ただし、症状がある場合には、まず通常の診察や検査で病気の有無を確認することが大切です。

Q4. 点滴療法はどのような目的で行いますか?

当院では、自由診療として、ビタミンやミネラルなどの栄養補給、抗酸化を意識したサポート、疲労感や体調管理を目的とした点滴療法を行っています。
症状、持病、検査結果、内服薬を確認したうえで、必要性を相談しながら検討します。

Q5. サプリメントと点滴療法はどちらがよいですか?

目的や体調によって異なります。
日常的な栄養補助にはサプリメントが向いている場合があります。
一方で、内服が負担になる方、胃腸の吸収に不安がある方、集中的な栄養補給を希望される方では、点滴療法を検討することがあります

Q6. 胃腸が弱い人でもサプリメントや点滴療法は受けられますか?

サプリメントは種類や量によって、胃もたれ、吐き気、下痢、便秘などが出ることがあります。点滴療法も、持病や腎機能、肝機能、内服薬によって注意が必要です。胃腸症状がある方は、まず診察でご相談ください。

Q7. 横濱おなか診療所では栄養の相談もできますか?

はい。
胃腸症状や生活習慣、検査結果を踏まえながら、食事や栄養状態の見直しについてご相談いただけます。
必要に応じて、保険診療での検査や、自由診療でのミネラル・有害金属評価、サプリメント、点滴療法も含めて、患者さんに合った方法を一緒に考えていきます。

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