「家族からいびきが大きいと言わ…
公開日:2026年05月31日
更新日:2026年05月27日

目次
「CPAPを始めたけれど、できればいつかやめたい」
「毎月の通院や機械の管理が負担に感じる」
「体重が減ってきたので、もうCPAPは必要ないのでは?」
睡眠時無呼吸症候群に対してCPAP療法を行っている方から、このようなご相談をいただくことがあります。
CPAP療法は、睡眠中に空気の圧で気道を保ち、無呼吸や低呼吸を減らす治療です。
中等症から重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、非常に重要な治療選択肢です。
一方で、毎晩マスクを装着する必要があるため、患者さんによっては負担を感じることもあります。
結論からお伝えすると、CPAPをやめられるかどうかは、自己判断ではなく、睡眠時無呼吸症候群の状態を再評価して判断することが大切です。
症状が軽くなったように感じても、実際には睡眠中の無呼吸が残っていることがあります。

横浜・中山駅近くの横濱おなか診療所では、消化器内科、内科、肛門外科、内視鏡検査を中心に診療しています。
胃カメラや大腸カメラなどの診療に加えて、肥満、脂肪肝、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、生活習慣と関係する内科疾患を診る機会も多くあります。
当院では、おなかの症状だけでなく、睡眠や生活習慣病を含めた全身の健康を一緒に考えることを大切にしています。
CPAPは「症状を抑える治療」であり、原因が残れば再発することがあります
CPAP療法は、睡眠中に気道が狭くならないように空気の圧で支える治療です。
薬で体質そのものを変える治療ではなく、装着している間に無呼吸を減らす治療です。
そのため、CPAPを外しても無呼吸が出なくなるためには、睡眠時無呼吸症候群の原因や悪化要因が改善している必要があります。
代表的な要因には、肥満、首まわりの脂肪、飲酒、鼻づまり、睡眠姿勢、顎やのどの構造、加齢による筋力低下などがあります。
特に肥満は閉塞性睡眠時無呼吸症候群の大きな要因のひとつです。
「最近いびきが減った気がする」「日中の眠気が少なくなった」という変化は良いサインかもしれません。
ただし、症状の改善だけでCPAPを中止できるとは限りません。
本当に中止できるかどうかは、再検査で睡眠中の呼吸状態を確認する必要があります。
CPAPを自己判断でやめると何が問題になる?
CPAPを自己判断で中止すると、睡眠中の無呼吸が再び増える可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群では、寝ている間に呼吸が止まったり浅くなったりすることで、体の酸素が下がります。
そのたびに脳や自律神経が刺激され、睡眠が浅くなり、血圧や心臓にも負担がかかります。
その結果、日中の眠気、集中力低下、運転中の眠気、起床時の頭痛、疲労感などが再び出てくることがあります。
また、睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、糖尿病、心血管疾患などとも関係します。
特に注意したいのは、本人が「大丈夫」と感じていても、睡眠中のことは自分では分かりにくいという点です。
ご家族から再びいびきや無呼吸を指摘されて、初めて気づくこともあります。

CPAPをやめられる可能性があるのはどんな場合?
CPAPをやめられる可能性があるのは、主に睡眠時無呼吸症候群を悪化させていた要因が改善した場合です。
特に分かりやすいのは、体重が減少した場合です。
肥満が関係している睡眠時無呼吸症候群では、減量によって気道の狭さが改善し、無呼吸の程度が軽くなることがあります。
また、
飲酒量が減った、
寝る姿勢を見直した、
鼻づまりが改善した、
生活リズムが整った、
口腔内装置へ移行できたなどの場合にも、
治療方針を見直せることがあります。

ただし、顎が小さい、のどが狭い、舌根が落ち込みやすい、鼻や咽頭・喉頭の構造的な要因がある場合には、体重が減っても睡眠時無呼吸症候群が残ることがあります。
減量だけで全員がCPAP不要になるわけではありません。
CPAPをやめたいときの基本ステップ
CPAPをやめたいと感じた場合、まず大切なのは、主治医に相談することです。
外来では、CPAPの使用時間、マスク漏れ、残っている無呼吸の回数、日中の眠気、血圧、体重変化などを確認します。
次に、CPAPを外した状態で睡眠時無呼吸症候群がどの程度残っているかを調べるため、必要に応じて簡易検査や精密検査を検討します。
検査の結果、無呼吸が十分に改善している場合には、CPAPの中止を検討できることがあります。

一方で、中等症以上の無呼吸が残っている場合や、日中の眠気、高血圧、心血管リスクがある場合には、CPAP継続が望ましいこともあります。
つまり、CPAPをやめるかどうかは、「つらいからやめる」ではなく、
「今の体の状態に治療が合っているかを再評価する」ことが大切です。
CPAP以外の選択肢はある?
CPAPを続けにくい方や、軽症から中等症の方では、CPAP以外の方法を検討することがあります。
代表的なものに、体重管理、飲酒習慣の見直し、横向き寝、鼻づまりの治療、口腔内装置があります。
口腔内装置は、歯科で作成するマウスピースのような装置で、下あごを少し前に出すことで睡眠中の気道を広げやすくします。

ただし、口腔内装置は歯や顎関節の状態によって向き不向きがあります。
また、CPAPほど強く無呼吸を抑えられない場合もあります。
そのため、医科と歯科が連携しながら適応を判断し、治療後も効果を確認することが大切です。
当院でCPAPや睡眠時無呼吸に注目する理由
横濱おなか診療所は、横浜市緑区・中山駅近くで、消化器内科、内科、肛門外科、内視鏡検査を中心に診療しています。
消化器内科でCPAPの話をすることに、少し意外な印象を持たれる方もいるかもしれません。
しかし、当院では経鼻内視鏡を行う際に、鼻から咽頭・喉頭周辺を観察する機会があります。
その中で、のどが狭く見える方、舌根が落ち込みやすそうな方、体格や問診内容から睡眠時無呼吸症候群が気になる方に出会うことがあります。
もちろん、内視鏡検査だけで睡眠時無呼吸症候群を診断することはできません。
診断には睡眠中の呼吸状態を調べる検査が必要です。
ただ、胃カメラや内科診療をきっかけに、
いびき、
日中の眠気、
肥満、
脂肪肝、
高血圧、
糖尿病などを一緒に確認することで、
睡眠の問題に気づけることがあります。
当院では、おなかとお尻の診療に限らず、地域のかかりつけ医として幅広い診療を心がけています。
受診を考えた方がよいサイン
CPAPをやめたいと考えている方で、次のような場合は、一度医師に相談することをおすすめします。
体重が減ったのでCPAPが不要か確認したい、
CPAPのマスクが苦手、
鼻や口が乾燥する、
空気が苦しい、
毎月の通院が負担、
旅行や出張で困る、
口腔内装置に変更できるか知りたいといった場合です。
また、CPAPを中止した後に、
いびきが再び大きくなった、
日中の眠気が戻った、
朝の頭痛がある、
血圧が上がってきた、
ご家族から無呼吸を指摘された場合は、
早めに再評価した方がよいと思います。
CPAPを続けるか、やめるか、別の治療に変更するかは、患者さんの生活の負担だけでなく、将来の健康リスクも含めて一緒に考える必要があります。
まとめ
CPAPをやめたいと感じることは、決して珍しいことではありません。
毎晩マスクを装着する治療ですので、負担や不便さを感じるのは自然なことです。
ただし、CPAPは自己判断で中止するのではなく、
睡眠時無呼吸症候群が改善しているかを検査で確認してから判断することが大切です。
体重減少、飲酒習慣の見直し、鼻づまりの改善、横向き寝、口腔内装置などにより、治療方針を見直せることがあります。
一方で、気道や顎の構造、生活習慣病、心血管リスクがある場合には、CPAPを続けた方がよいこともあります。
横浜・中山駅周辺で、CPAP治療の継続に悩んでいる方、睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病の関係が気になる方は、まずは現在の状態を整理するところから始めてよいと思います。
横濱おなか診療所では、消化器内科・内科・肛門外科・内視鏡検査を中心としながら、地域のかかりつけ医として、睡眠や生活習慣を含めた全身の健康を一緒に考えていきたいと思っています。
Q&A:CPAPをやめたい方からよくある質問
Q1. 体重が減ればCPAPをやめられますか?
体重減少によって睡眠時無呼吸症候群が改善することはあります。
ただし、体重以外にも顎やのどの構造、鼻づまり、飲酒、睡眠姿勢などが関係します。
体重が減ったからすぐに中止するのではなく、再検査で確認することが大切です。
Q2. いびきが減ったのでCPAPをやめてもよいですか?
いびきが減ったことは良い変化かもしれませんが、無呼吸が残っている場合があります。
睡眠中の酸素低下や呼吸の乱れは自分では分かりにくいため、検査で確認してから判断しましょう。
Q3. CPAPがつらい場合はどうすればよいですか?
マスクの種類、空気圧、加湿、装着方法、鼻づまりの治療などを見直すことで、続けやすくなることがあります。
すぐに中止する前に、どこがつらいのかを医師やスタッフに相談してください。
Q4. 口腔内装置に変更できますか?
軽症から中等症の方や、CPAPがどうしても合わない方では、口腔内装置が選択肢になることがあります。
ただし、歯や顎関節の状態によって向き不向きがあります。医科と歯科で連携しながら判断します。
Q5. CPAPをやめたあとも通院は必要ですか?
中止後も、いびき、眠気、血圧、体重、生活習慣病の状態を確認することが大切です。
症状が再び出てきた場合には、再検査や治療再開を検討することがあります。









