健康診断や人間ドックで 「血圧…
公開日:2026年06月21日
更新日:2026年06月21日

目次
こんにちは
横浜市緑区・中山駅徒歩3分 横濱おなか診療所です
暑い日が続くと、
「食欲が出ない」
「体がだるい」
「胃腸の調子が落ちる」
「冷たいものばかりでお腹がゆるい」
「夏の終わりに急に疲れが出る」
といったご相談が増えてきます
いわゆる夏バテです
夏バテは、単に「気合いが足りない」「少し疲れているだけ」と考えられがちですが、
実際には、暑さ・発汗・睡眠不足・冷房による冷え・食事量の低下などが重なり、
体力だけでなく、胃腸の働きも落ちている状態として考えることができます
横濱おなか診療所は、消化器内科・肛門外科として、腹痛・下痢・便秘・胃もたれ・食欲不振などの診療を日々行っています
その中で、夏場の体調不良では、検査や西洋薬だけでなく、
体質や症状の出方に合わせて、漢方薬を選択肢の一つとして考えることがあります
今回は、夏バテ・食欲不振対策として使われることのある漢方薬の中でも、
清暑益気湯(せいしょえっきとう)を中心に、院長ブログとしてやさしく解説します
夏バテとはどのような状態でしょうか
夏バテとは、暑さによって体調を崩し、
食欲不振、疲労感、倦怠感、だるさ、胃腸症状などが出る状態を指すことが多い言葉です
特に日本の夏は高温多湿です
汗をかいて体力を消耗しやすく、
冷房の効いた室内と屋外の温度差で自律神経も乱れやすくなります
また、冷たい飲み物や麺類ばかりになり、たんぱく質やミネラルが不足しやすくなることもあります
その結果、胃腸の動きが落ち、
「食べたい気持ちはあるのに入らない」
「食べると胃が重い」
「下痢や軟便が続く」
「体重が落ちてきた」
という形で現れることがあります
夏バテは、真夏の最中だけでなく、
暑さのピークが少し過ぎた8月後半から9月頃に目立つこともあります
暑い時期を何とか乗り切ったあとに、体の消耗が遅れて出てくるイメージです
熱中症と夏バテは分けて考えることが大切です
夏の体調不良では、まず熱中症ではないかを確認することが大切です。
熱中症は屋外だけでなく室内でも起こり、高齢の方では気づかないうちに進行することがあります。
・強い頭痛、吐き気
・ぐったりして動けない
・意識がぼんやりする
・水分がとれない
などの症状がある場合は注意が必要です。
涼しい場所で体を冷やし、水分・塩分を補給しましょう。
意識障害がある場合や水分がとれない場合は、早めの受診や救急対応が必要です。
暑さで弱った胃腸と体力を支える漢方薬
重い熱中症とは異なり、軽い夏バテや暑気あたりでは、漢方薬を上手に取り入れることで、症状の改善や夏を元気に乗り切る助けになることがあります。
清暑益気湯はその代表的な漢方薬の一つです
暑さで体力を消耗し、胃腸の働きが落ち、食欲不振や倦怠感が出ている方に向いている処方です
漢方薬は「夏バテなら誰でも同じ薬」というものではなく、症状の出方に合わせて選びます。
例えば、
・暑くなると食欲が落ちて、そうめんやゼリーしか食べられない方
・汗をかいた後にぐったりして、夕方になると何もしたくなくなる方
・夏になると軟便や下痢を繰り返す方
・夏の間に体重が減ってしまう方
などで検討されます。
こうした方では、暑さや発汗による消耗に加えて胃腸の働きも低下していることがあり、
清暑益気湯は胃腸の働きを支えながら、暑さで消耗した体を立て直す目的で使われることがあります。
消化器内科の診療でも、
「胃カメラや血液検査で大きな異常はないけれど、夏になると食べられない」
「毎年、暑い時期に胃腸が弱る」
という方は少なくありません。
このような時に、まず原因となる病気がないかを確認したうえで、生活習慣の調整とあわせて漢方薬という選択肢を考えることがあります。
その他の「夏バテに使われる漢方薬」
夏の体調不良で使われる漢方薬には、清暑益気湯のほかに、
補中益気湯や五苓散などがあります
どれも「夏バテに使うことがある漢方」として紹介されることがありますが、
実際には向いている状態が少しずつ違います
補中益気湯
補中益気湯は、
夏に限らず、体力が落ちて疲れやすく、食欲がわかない方に使われることがあります
冷房の効いた室内にいてもだるい
疲れがなかなか抜けない
病後や慢性的な疲労感がある
胃腸が弱く、食事量が少ない
このような時には、補中益気湯が候補になることがあります
清暑益気湯が「暑さと発汗による消耗」を意識する処方だとすれば、
補中益気湯は「体力低下や気力低下を底上げする」イメージです
五苓散
五苓散は、
体の中の水分バランスの乱れに着目する漢方薬です
口が渇き、尿量が少ない
むくみがある
頭痛がある
吐き気や下痢・嘔吐がある
このような、水分の偏りが関係していそうな症状で使われることがあります
暑い時期の頭痛、吐き気、下痢などでは、五苓散が候補になる場合もあります
ただし、吐き気や嘔吐が強い場合、脱水が疑われる場合は、漢方薬だけで対応しようとせず、早めに医療機関へ相談してください
夏バテ・食欲不振で受診を考えた方がよい症状
夏バテと思っていても、別の病気が隠れていることがあります
以下のような場合は、早めに消化器内科・内科への相談をおすすめします
・吐き気や嘔吐が続き、水分がとれない
・体重が明らかに減っている
・強いだるさが続く
・発熱、強い腹痛がある
・下痢が長引く
・血便や黒い便がある
・高齢の方で元気が急に落ちた
・糖尿病、腎臓病、心臓病などの持病がある
特に、食欲不振と体重減少が続く場合は、
胃炎、胃潰瘍、胃がん、大腸がん、膵臓や胆道の病気、甲状腺疾患なども考える必要があります
横濱おなか診療所では、症状に応じて、血液検査、腹部超音波検査、胃カメラ、大腸カメラなどを組み合わせて確認します
「夏バテだと思っていたけれど、念のため相談してよかった」
というケースもあります
「毎年のことだから」と我慢せず、食欲不振や体重減少、だるさが続く場合はお気軽にご相談ください。
受診予約やお問い合わせは当院ホームページをご利用いただけます。
https://yokohama-onaka.com/
ご自宅でできる夏バテ対策
夏バテ対策の基本は、
水分・塩分・食事・睡眠・室温管理です
まず、のどが渇く前にこまめに水分をとりましょう
大量に汗をかいた時は、水だけでなく、塩分や電解質の補給も大切です
ただし、高血圧、腎臓病、心不全などで水分や塩分制限を受けている方は、主治医の指示に従ってください
食事は、冷たい麺類だけで済ませる日が続くと、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足しがちです
卵、魚、肉、豆腐、納豆、ヨーグルトなど、食べやすいたんぱく質を少しずつ取り入れることをおすすめします
また、冷房を我慢しすぎる必要はありません
室内でも熱中症は起こります
特に高齢の方は、温度計や湿度計を見ながら、無理なくエアコンを使うことが大切です
一方で、冷房で体が冷えすぎると、胃腸の動きが落ちることもあります
お腹を冷やさない
冷たい飲み物を一気に飲みすぎない
温かい汁物を少し取り入れる
シャワーだけでなく、ぬるめの入浴で体を整える
このような工夫も、胃腸の弱い方には役立ちます
漢方薬を使う時に注意したいこと
漢方薬は「自然のものだから安全」と思われることがありますが、
医療用の薬である以上、副作用や飲み合わせには注意が必要です
清暑益気湯では、まれに偽アルドステロン症や低カリウム血症に関連した症状が問題になることがあります
むくみ・体重増加
血圧上昇
こむら返り・筋肉痛
手足の脱力
このような症状が出た場合は、服用を中止して医師に相談してください
また、甘草を含む漢方薬を複数内服している場合や、利尿薬を使用している場合は注意が必要です
ご自身で市販薬を購入される場合も、持病や内服薬がある方は、医師・薬剤師に確認することをおすすめします
まとめ|夏バテの食欲不振には、胃腸を整える視点も大切です
夏バテは、暑さによる体力の消耗だけでなく、
胃腸の働きが落ちることで食欲不振やだるさが長引く状態として考えることができます
清暑益気湯は、暑さや発汗で消耗し、食欲不振、倦怠感、夏やせ、軟便などがある方に使われることのある漢方薬です
一方で、熱中症が疑われる場合や、強い症状がある場合は、漢方薬で様子を見るのではなく、早めの対応が必要です
また、食欲不振や体重減少が続く場合には、夏バテ以外の病気が隠れていることもあります
横濱おなか診療所では、消化器内科・内科として、胃腸症状を含めた夏の体調不良についてご相談をお受けしています
横浜市緑区・中山駅周辺で、夏バテ、食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘などが気になる方は、無理に我慢せず、一度ご相談ください
「受診するほどか迷う」という段階でも構いません。
症状が続く場合は、お電話でのご相談や受診予約をご検討ください。
https://yokohama-onaka.com/
Q&A|夏バテと清暑益気湯について
Q1. 清暑益気湯は、どのような夏バテに向いていますか?
暑さで汗をかいてぐったりし、食欲不振、倦怠感、口の渇き、軟便、夏やせなどがある方で検討されることがあります
特に、暑さで胃腸の働きまで落ちているような夏バテに向いていると考えられます
Q2. 熱中症にも清暑益気湯を飲めばよいですか?
重い熱中症の治療を漢方薬で代用することはできません
意識がぼんやりする、吐き気や嘔吐が強い、水分がとれない、ぐったりしているなどの場合は、早急な対応が必要です
清暑益気湯は、軽い暑気あたりや夏バテ、回復期の体調管理の中で検討する薬と考えてください
Q3. 補中益気湯とはどう違いますか?
補中益気湯は、夏に限らず、体力低下や疲労感、食欲不振がある方に使われることがあります
清暑益気湯は、より「暑さ」「発汗」「ほてり」「夏場の消耗」を意識する処方です
どちらが合うかは、症状の出方や体質によって異なります
Q4. 市販の漢方薬を自分で飲んでもよいですか?
軽い症状で短期間使用する場合は選択肢になることもありますが、持病や内服薬がある方は注意が必要です
特に高血圧、腎臓病、心臓病がある方、利尿薬を飲んでいる方、複数の漢方薬を使っている方は、医師・薬剤師に相談してください
Q5. 食欲不振が続く場合、胃カメラは必要ですか?
症状の期間、年齢、体重減少、腹痛、貧血、黒い便、吐き気などによって判断します
食欲不振が長引く場合や体重が減っている場合は、胃カメラなどの内視鏡検査を含めて確認した方がよいことがあります
横濱おなか診療所では、症状に応じて必要な検査をご提案します









