健康診断の結果を見て、 「肝機…
公開日:2026年08月19日
更新日:2026年08月19日

目次
健康診断で「異常なし」と言われても、以前より疲れやすい、歩く量が減った、食事量が変わったと感じることはありませんか。
健診で分かること・分かりにくいこと、予防医療の役割、横濱おなか診療所で導入するScanアナライザーの位置づけについて、分かりやすく解説します。
「ピンピンコロリを日常生活に。」
横濱おなか診療所では、病気を見つけて治療することに加えて、自分らしく元気に暮らせる時間をできるだけ長くすることも大切な医療の役割だと考えています。
今回は、そのための出発点となる「今の自分の体をどう見るか」について考えてみましょう。
健康診断の結果を見て、
「今年も全部A判定だったから大丈夫」
「異常なしだから、今の生活を続けていればいいですよね」
と安心される方は少なくありません。
もちろん、健康診断を定期的に受けることはとても大切です。
一方で、診察室でお話を聞いていると、
「検査は正常なのに、以前より疲れやすくなった」
「歩くのが少し遅くなった気がする」
「最近、食べる量が減ってきた」
「体重は変わらないけれど、体力が落ちた」
といった変化を感じている方もいらっしゃいます。
健診で「異常なし」ということと、体に何の変化も起きていないということは、必ずしも同じではありません。
ここを理解することが、これからの健康を考える第一歩になります。

健康診断は「病気を早く見つける」大切な土台です
まず誤解していただきたくないのは、健康診断の価値です。
特定健診では、血圧、血糖、脂質、腹囲などを確認し、生活習慣病やメタボリックシンドロームのリスクを見つけ、必要に応じて生活習慣の改善につなげることが目的とされています。
血液検査や尿検査、胸部X線検査などを組み合わせることで、自覚症状が出る前の異常が見つかることもあります。
ですから、
「健診では分からないことがあるから、健診を受けなくてもよい」
という話ではありません。
むしろ私は、健康診断は健康管理の土台だと考えています。
「健診で肝機能異常を指摘されたら|AST・ALT・γ-GTPの見方」
ただし、どんな検査にも「その検査で見ている範囲」があります。
例えば車の点検で、エンジンやブレーキに異常がないことと、「以前とまったく同じ走り方ができている」ことが別なのと少し似ています。
体についても、病気として明らかな異常がなくても、日常生活の中では少しずつ変化が起こっていることがあります。

「数字は正常」でも、以前の自分と比べてみる
健康を考えるときに私が大切だと思っているのは、同じ年齢の誰かと比べることより、以前の自分と比べることです。
例えば、
- 去年より歩くのが遅くなった
- 階段を避けるようになった
- 外出する回数が減った
- 一度に食べられる量が減った
- 疲れて横になる時間が増えた
- 体重は同じでも、筋力が落ちた気がする
- 睡眠や食生活が以前より乱れている
こうした変化は、一般的な健診の「正常・異常」という判定だけでは表現しにくい部分です。
特に40代、50代から年齢を重ねていくと、血圧や血糖だけでなく、筋力、栄養、活動量、睡眠、食事、社会とのつながりなどを含めて健康を考える視点も大切になってきます。
これは「病気を探す」というより、これからの自分の状態を考えるための材料を集めるという考え方です。
「『年齢のせい』で済ませて大丈夫?歩く速さ・食欲・体力の変化から考えるフレイルと健康寿命」

保険診療と予防的なアプローチは、役割が違います
ここで、横濱おなか診療所が大切にしている考え方があります。
それは、保険診療と予防医療・自由診療を対立させないことです。
腹痛が続いている、血便が出る、体重が減っている、血糖値が高い、肝機能異常を指摘された――。
こうした場合には、まず症状や異常の原因となる病気がないかを確認し、必要な検査や治療を行うことが優先されます。
当院でも、健康診断の異常があれば、症状や経過を伺い、血液検査、超音波検査、胃カメラ、大腸カメラなどから必要なものを相談します。
これが医療の土台です。
そのうえで、
「病気と診断されたわけではないけれど、今の生活を一度振り返りたい」
「これからの健康のために、自分の体へもう少し関心を持ちたい」
という方には、別の角度から身体を見る方法があってもよいと考えています。
その一つが、当院で取り入れているScanアナライザーです。

Scanアナライザーとは?
Scanアナライザーは、専用のハンドスキャナーに手を置き、短時間でさまざまな項目を表示する測定機器です。
提供元の情報では、測定時間は約2分で、設定により約40種類・最大約270項目の指標を表示できます。結果はPDFとして保存することもできます。
表示項目には、栄養に関連する項目をはじめ、身体のさまざまな領域についての参考指標が含まれています。
ただし、ここはとても重要です。
Scanアナライザーは医療機器ではなく、病気を診断する検査ではありません。
製品紹介資料でも医療機器ではないことが明示されています。
したがって、
「この数値が悪いから、この臓器に病気がある」
「健診が正常でもScanアナライザーで病気を発見できる」
「血液検査や画像検査の代わりになる」
という使い方はできません。
症状や異常がある場合には、通常の医学的な診察・検査が優先されます。
「Scanアナライザーについて詳しくはこちら」
「もっと手軽に健康管理の羅針盤を|90秒で生活習慣…」

当院では「答えを出す検査」ではなく「振り返るきっかけ」と考えています
では、なぜ横濱おなか診療所でScanアナライザーを取り入れるのか。
私たちが期待しているのは、測定結果そのものに診断を求めることではなく、自分の生活を振り返るきっかけにすることです。
例えば結果を見ながら、
「最近、食事がかなり偏っていたな」
「運動量が去年より減っている」
「睡眠時間を少し見直してみよう」
「そういえば、この数か月で体重や体力も変化している」
と考えるきっかけになれば、それには意味があります。
健診結果も同じです。
大切なのは、数字をもらって終わることではなく、その数字を次の行動にどうつなげるかです。
Scanアナライザーについても、単独の結果だけを見て健康状態を決めるのではなく、健診結果、体重の変化、食事、運動、睡眠、症状などと一緒に眺めることが大切だと考えています。
「異常がない今」だからできることもあります
病気になってから治療することはもちろん大切です。
しかし健康は、ある日突然「健康」から「病気」へ切り替わるものばかりではありません。
その途中で、
「少し歩かなくなった」
「食事が変わった」
「体重が増えてきた」
「以前より疲れやすい」
といった小さな変化が続いていることもあります。
だからこそ、健診結果が正常なときにも、一度だけ自分に問いかけてみてください。
「去年の自分と比べて、何か変わったことはないだろうか?」
そして一つ見つかったら、全部を変えようとする必要はありません。
10分多く歩く、夕食にたんぱく質のおかずを一品加える、体重を週に一度測る、睡眠時間を確認する。
まずはそんな小さな行動で十分です。
横濱おなか診療所が考える「予防医療」
当院では、まず必要な病気をきちんと探し、見つかった病気を適切に治療することを大切にしています。
そのうえで、病気になる前から自分の身体や生活に関心を持つ機会も提供したいと考えています。
自由診療についても、「受ければ健康になれるもの」とは考えていません。
当院の自由診療ページでも、保険診療を基本としながら、健康維持のための選択肢として自由診療を取り入れていることをご案内しています。
Scanアナライザーも、その選択肢の一つです。
健診で病気のサインを確認すること。
そして、ときどき立ち止まって“今の自分”を見直すこと。
その両方が、これからも自分らしく生活していくための健康管理につながると私は考えています。
「ピンピンコロリを日常生活に。」
特別なことを始めるという意味ではありません。
自分の足で歩く。自分の口で食べる。好きなところへ出かける。
そんな毎日をできるだけ長く続けるために、まずは今の自分を知るところから始めてみる。
それも一つの予防医療ではないでしょうか。
まとめ|健診の「異常なし」を、健康を考えるスタート地点に
健康診断で「異常なし」と言われたら、それはまず安心できる大切な結果です。
ただし、それだけで現在の身体や生活のすべてを評価できるわけではありません。
ぜひ一度、
「去年の自分と比べて、歩く・食べる・動く・眠るに変化はないか」
を振り返ってみてください。
気になる症状や健診異常がある場合には、まず通常の診療で原因を確認します。
一方、病気の有無とは別に「今の身体や生活を振り返ってみたい」という方には、Scanアナライザーを含めた予防的なアプローチについてご相談いただくこともできます。
すべてを一度に変える必要はありません。
まずは、今日できる小さなことを一つ。
横濱おなか診療所は、その積み重ねが「自分らしく元気に暮らせる時間」を支える一つの方法だと考えています。
Q&A|健診と予防医療についてよくある質問
Q1.健康診断で「異常なし」なら病院へ行く必要はありませんか?
症状がなければ、健診結果が正常であることは一つの安心材料です。
ただし、血便、腹痛、食欲低下、体重減少などの症状が続いている場合は、健診結果が正常でも別途確認が必要になることがあります。
健診は万能な検査ではないため、症状は症状として評価します。
Q2.健康診断では何が分からないのでしょうか?
健康診断には目的があり、身体のあらゆる変化を調べる検査ではありません。
例えば、日々の活動量、歩く速さ、食事量、睡眠、体力などの変化は、一般的な健診結果だけでは十分に表現できない場合があります。
健診結果と日常生活の変化を合わせて見ることが大切です。
Q3.Scanアナライザーで病気を見つけられますか?
病気を診断するための検査ではありません。
Scanアナライザーは医療機器ではなく、その結果をもとに病気の有無を判断することはできません。
症状や医学的な異常が疑われる場合は、血液検査や画像検査、内視鏡検査など、必要な医学的検査を検討します。
Q4.Scanアナライザーを受ければ健康寿命は延びますか?
そのような効果を保証することはできません。
当院では、測定結果を自分の食事や運動、睡眠などを振り返るための参考情報の一つとして考えています。
測定そのものより、その後の生活にどう活かすかが大切です。
Q5.予防医療は何から始めればよいですか?
まずは定期的な健康診断と、日常生活の小さな変化に気づくことからで十分です。
健診結果を保管して前年と比較する、体重を確認する、以前より歩く量や食事量が減っていないか振り返るなど、特別な検査を受けなくてもできることはたくさんあります。
気になる変化があれば、その段階で医療機関へ相談してください。
受診相談のご案内
健康診断で「異常なし」と言われたら、それは一つの安心材料です。
ただし、
- 健診では異常がなかったけれど、以前より疲れやすくなった
- 歩く速さや活動量が落ちてきた
- 食事量や体重が変化している
- 「年齢のせい」と考えてよいのか迷っている
- 健診結果を見ても、自分が何を見直せばよいのか分からない
といった場合には、健診の数字だけで判断せず、一度ご自身の体や生活全体を振り返ってみることも大切です。
また、腹痛、血便、食欲低下、意図しない体重減少などの症状がある場合や、健康診断で何らかの異常を指摘されている場合には、まず通常の診療で病気の有無を確認することを優先します。
横濱おなか診療所では、保険診療を健康管理の土台としたうえで、「病気と診断されたわけではないけれど、今の身体や生活を一度振り返ってみたい」という方には、必要に応じて予防医療や自由診療についてもご相談いただけます。
Scanアナライザーも、そのための選択肢の一つです。
これは病気を診断する検査ではなく、健診や通常の診療に代わるものでもありません。
測定結果を、食事・運動・睡眠などの生活習慣を振り返るための参考情報として活用します。
「健診は異常なしだった。でも、以前の自分とは少し違う気がする」
そのような段階でも、ご自身だけで判断しにくい場合はご相談ください。
横濱おなか診療所では、「ピンピンコロリを日常生活に。」を合言葉に、病気を早く見つけて適切に治療することと、その先にある「自分らしく元気に暮らせる時間」を考えることの両方を大切にしています。









